築50年の壁を越え100年生かす・・

分散修繕とは

   

分散修繕とは

分散修繕は、計画された建物設備機能更新の分散で、中小ビルを経済的に無理なく安定してビルを長く使用を続ける方法です。日本のビルは40年で寿命と言われますが、欧米をはじめ世界では建物寿命という概念がありません。分散修繕で経済的に自立して建物設備機能の更新ができる限り、ビルは存続するからです。

   

分散修繕は、テナントが建物使用を続けながら、テナント迷惑をかけすぎないよう、遅過ぎず早過ぎない適切なタイミングで分散して建物設備機能を更新します。どのようなタイミングでどのように建物設備更新を行うかは、ビルの賃料収入水準及び賃貸方針を元に決定します。 分散修繕は、従来とは異なる全く新しい設備工事の体験です。だから分散修繕では、経済的に無理なく安定して、築50年の壁を超えてビルを長く使用続けることができます。要な工事がなくなります。そして安定賃貸を維持しながら築50年の壁を超えて100年以上存続し、ビル所有者はストレスの少ない心豊かな生活を送ることができます。

分散修繕がどのように違うのか

・リノベーションのように高額ではありません。建物を空にする必要もありません。
・オンデマンド修繕のように、重大事故が防げない。いくらかかるかわからない、不安もありません。

なぜ分散修繕か


1.経済的に設備機能更新工事ができる

分散修繕の最大の魅力が、経済的に建物設備機能の更新工事ができることにあるのは間違いないでしょう。もちろん安かろう悪かろうとは違います。経済的に設備機能更新工事とは、次の4つの要件を満たしていることです。そして分散修繕では、分散修繕計画により事前に要件を準備できることで、適切な設備業者を選び適切に相談をして経済的な設備機能更新工事が出来るようになります。

   


2.過剰な工事を削減できる

分散修繕の強力な魅力は、単に個別の建物設備機能更新工事を経済的に行えることのみならず、そもそも対応すべきかどうか、いつすべきかを判断し、ビル全体で過剰な工事を削減できることです。どこまで工事が必要かは、一棟一棟のビルの予算及び賃貸方針によって異なります。分散修繕計画は、ビルの予算と賃貸方針を明確にします。さらにビル全体のリスク対応の優先順位を検討できます。その結果ビルにとって必要な設備機能更新工事のみを行うことができるようになります。


3.ビルの賃貸を継続できる

分散修繕の隠れた魅力は、賃貸を継続できるよう分散修繕計画に賃貸対策も含んでいることです。これは安定した賃料収入が建物設備機能更新工事の予算となり、適切なタイミングの建物設備機能更新により安定した賃貸が継続できるのだから、当然です。築古ビルの賃貸には不安が大くありますが、分散修繕ではビル所有スキルでビルの強みにあった賃貸マーケティング及びポジショニングを明確にすることで、現実的な賃貸の方針及び賃料収入見込みを描きます。


4.ビルを長く使用続けられる。100年以上。

分散修繕の本質的な魅力は、ビルを長く使用続けられることです。これは単に物理的に建物設備機能が続くことだけではなく、賃貸が継続し建物設備機能の更新が継続できることです。築50年の壁を無理なく越せば、あとは繰り返しです。

   

分散修繕 を導入しないとどうなるか

中小ビルが分散修繕ではなく、オンデマンド修繕を続けていると、具体的に次の問題に当る確率が高くなります。特に日本は社会的に古いビル所有維持の歴史がないため、良いアドバイスを受ける機会がありません。また今後過去に経験がない人口減少、特に労働人口の減少が進み、楽観は危険です。

   

ビルの劣化が進んでからでは、分散修繕では建物使用を続けることが不可能になります。

分散修繕計画

分散修繕は、計画された建物設備機能更新の分散です。だから分散修繕にあたっては、30年の分散修繕計画の作成が必須です。築40年ビルの今後30年の分散修繕計画では、ビルの重要工事を含みます。給排水管の更新にいつ頃いくらかかるか、外壁修繕にいつ頃いくらかかるか、色々なアドバイスがありますが、ビル所有者は分散修繕計画に基づいて決定します。
分散修繕計画は、単なる修繕計画と違い、賃貸計画、管理計画、工事計画が一体となった中小ビルの存続計画です。


分散修繕計画の作成でわかること

築40年以上ビルこれから30年で知りたいことがほとんどわかります。

   

   


ビル所有スキルもアップデートする

同時に忘れてはいけないのが、ビル所有スキルの築古向けアップデートです。築浅時代と違い、築古ビルが賃貸や工事を成功させるためには、より合理的なスキルを身に着ける必要があるのは当然です。実現できる分散修繕計画は、適切なビル所有スキルに基づいて作成されます。また分散修繕計画は、適切なビル所有スキルを用いることで実現できます。

   

分散修繕で経済的な工事ができる仕組み

分散修繕では、経済的かつ確かな工事ができます。その理由は分散修繕計画を持つことで、ビル所有者が工事の要件を準備できるからです。それにより適切な設備業者を選び、適切に相談ができるようになります。

   

   

   


要件を準備して相談をすることで、高額な工事監理費等中間費を削減できます。

提案力ある設備業者に提案をしてもらうには、要件をまとめなければいけません。これを建設業者や管理会社に代わりに行ってもらえば、高額な工事監理費等の中間費を支払わなければいけないのは当然です。分散修繕計画を持つことでビル所有者が自ら要件を準備し、直接提案力ある設備業者に相談できるようになります。通常のビル管理力がある所有者であれば、難しくないことです。


要件を準備して相談をすることで、提案力のない技能業者は受けることができません。

設備工事には2つのニーズがあります。多いニーズは、漏水や停電を早く安く解決して欲しいニーズです。もう1つのニーズは、トラブルを根本解決するために、様々な要件を検討して適切な提案をを出して欲しいニーズです。分散修繕計画を持つことでビル所有者が自ら要件を準備することで、前者を強みとする設備業者は相談を受けなくなります。


要件を準備して相談をすることで、提案力のある業者はビル所有者を信頼して提案ができるようになります。

ビル所有者が要件なしに相談をすると、提案力のある設備業者は、提案力を評価するのではなく単に見積りの安さしか見ないのではと不安を感じ、相談を受けたがりません。また受ける場合でも後のトラブルを回避するために過剰工事になりがちです。要件を取りまとめて相談をすることで、提案力のある業者はビル所有者を信頼して提案ができるようになります。


要件を準備して相談をすることで、過剰な安全や付加機能、念のため工事を排除できます。

設備機能の更新で、工事中及び長期的な安全安定及び新しい機能をどの程度必要とするかは、工事費用に比例します。ビル所有者が要件を明示しなければ、設備業者は推測するしかありません。一般的に後のトラブル回避のために保守的に過剰な安全や付加機能、念のため工事を加えるのは当然です。ビル所有者は分散修繕計画を持ち、要件を取りまとめることで、納得ができるまで予算とのすり合わせができます。

   

   

分散修繕で安定維持ができる仕組み

分散修繕計画による計画的な分散修繕が作るのは、自立したビル経営の仕組みです。ビルを築50年の壁を越えて長く持ち続けるためには、単に経済的な建物設備更新工事ができるだけでは不十分なのです。分散修繕は、ビルの建物設備機能の更新を、単に設備の問題として考えるのではなく、設備更新が今後のビルの賃料収入を作り、その賃料収入を元に別の設備機能を更新することで、またその先の賃料収入を作る仕組みを作ることができます。だから分散修繕ならば、中小ビルでも長く安定維持ができます。まただから欧州や世界では、中小ビルでも長く存続ができています。

   

分散修繕による検討の例

 

どの選択がベストかは一棟一棟ビルの状況、予算、今後の賃貸方針によって異なります。一つ一つをバラバラに検討するのではなく、ビル全体で検討をすることが、適切な対応を見つける近道です。

 
 
  

■給排水

1F他に飲食店舗が入居しているビルでは、配管の漏水トラブルが発生しやすく、また漏水時の営業停止等損害も大きいため、1F横引感更新は最優先で行います。一方全館オフィステナントの場合は、比較的水使用量が少ないため、優先順位は後回しにできます。給水タンクを廃止して直結増圧式への変更が近年推奨されています。ただし多くの場合給水管の交換・給水タンクの撤去及び撤去後の防水工事と大掛かりになるため、経済的に行うためには十分な段取りが重要です。給排水管が鉄管や鋳鉄管の場合は、遅かれ早かれ全交換を検討します。給排水管共に縦管の更新がどのようにできるかは、パイプスペースの広さと構造によって大きく異なるため、検討が重要なところです。難しい場合には建物外にパイプを通します。

■電気

高圧受電の場合は自家用電気工作物の電気主任技術者が選任されているため、電気主任技術者の指摘に従うことがまず原則です。加えて波及事故防止のためのUGS設置は必ず行います。建物内低圧部では、電気は比較的トラブルが少ないとはいえ、漏電火災がはもとより現在では長時間の停電も大きな被害損害をもたらすため、一度のトラブルがないように電気幹線及び設備をいつ更新するかは、築50年前後ビル所有者にとって、重要な課題です。また電気子メータは法律で定められているため、定期更新が必要です。

■外壁・屋上

屋上防水は15年−20年に一度はできていることと思います。それでも築50年前後ビルでは、塔屋や屋上扉のシーリング劣化による雨漏りが多見します。屋上防水は安さではなく、屋上全体の仕上がりに責任を持ち10年の保証書出す業者を選ぶことが、長期的にビルを守ります。外壁はタイルであれ塗装であれフレームであれ、50年前後では亀裂、一部落下、防水機能の低下リスクは、調査するまでもなくあるものと考えるべきです。ただし高建蔽率地域の密接面については、紫外線や風雨があたらないため劣化心配の優先順位は高くありません。築50年前後では外壁保護補修のみならず、看板支柱の劣化、看板設置後の補修、その他空調室外機等落下リスクがある外壁突起物の対応、またサッシ・窓ガラス交換による熱効率の改善も検討の対象になります。

■エレベータ

エレベータの交換は保守点検で勧められる場合以外に、メーカーから保守部品保管終了の通知がくる場合があります。エレベータ交換は、その後の保守費用も含めて大きな費用削減の機会です。メーカーの方が安心という声は強いですが、エレベータは新しいが他はボロボロではやはり問題です。メーカーか独立系か、全交換か基盤交換か、その後の保守はフルメンテナンスかPOGか、ビルの収益規模と今後の賃貸方針によって異なります。尚基盤交換は経済的ですが、既存不適格がある場合の既存不適格は解消しないため、今後のビルの方針に基づいて判断をします。

■消防設備

消防設備点検での指摘事項があれば、遅滞なく対応します。万が一火災が発生して消防設備不具合のために逃げ遅れる人が出た場合に、民事及び刑事の両方で責任を問われます。多くのビルではビル所有者が防火管理者になっていますが、防火管理者は自分が責任を問われるリスクがある自覚が必要です。建築基準法にかかる部分も、留意が必要です。ただし消防設備点検を行う会社の中には、格安で点検を行い指摘事項対応を高額で行うスタイルの会社も少なからずあります。消防設備点検の依頼は、実際の消防設備工事費用及び消防署との交渉力を評価して選任します。

■セキュリティ

セキュリティ水準は、ビルの賃料収入と賃貸方針で決まります。監視カメラ導入が流行しましたが、セキュリティカメラ設置の街も増えてきているため、ビルで必ずしも必要とは限りません、また監視カメラ以前に、鍵のサムターん鍵化、窓ガラスとサッシの防犯機能強化、場合によってオートロック導入が検討されるべきです。よりセキュリティを強化するのであれば、機械式警備が安心です。

■空調

空調は一般的なようで、選択基準を理解されていない傾向があります。空調はA工事(ビル資産)の場合とC工事(テナント資産)の場合があります。これは賃貸借契約で決まります。中小規模オフィスビルの空調選択は、家庭用エアコン、ビル用マルチ(1台室外機・室内機は個別空調)、業務用マルチ(1台室外機・室内機同時運転)の3つが一般的です。それぞれメリットデメリットがあります。またどの程度の馬力(空調能力)を求めるかは、部屋の使われ方によります。空調の寿命は、フィルター清掃の徹底が重要です。物理寿命以外に、業者の保守部品保管姿勢でも大きく変わります。節電効果は新しい空調の前にロスナイ指導です。窓が少ない部屋では、吸気換気及び加湿器も必須です。空調工事費用は、室外機設置有無及び冷媒管の長さでも大きく異なります。空調も単純交換であれば格安空調業者で十分ですが、何らかの見直しが必要な場合には相応の相談できる業者選びが重要です。

■災害対策

例え旧耐震基準建物であっても、数百年に一度の大震災の激震地に該当してビルが倒壊する可能性があるかどうかは個別に判断すべきです。一方でより震度の低い地震であっても、築古ビルは様々な落下リスクが高まるため、かずこれらの対応が先決です。また近年では台風や豪雨等自然災害も高まっているためこれら対策も優先します。一歩進んで災害時用の非常用電源は、今後の賃貸効果も高いでしょう。

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